AI自動化の波
~サービスの普及と格差の拡大~
秋の訪れを感じる季節となりましたが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
本日は急速に進むAI化と、それらによって引き起こされる格差の拡大についてお話しいたします。
背景
2022年11月30日のOpenAIによるChatGPT発表以降、世界はAIによる技術革新を推し進めてきました。
2024年9月となった今でもその熱は変わらず、世界中で仕事の自動化が進められています。
各社はChatGPTを追い越すべく、AIエンジンを導入した様々なサービスを展開しており
その結果として、AIはより一層幅広い業務へ適合しつつあります。しかしながら総務省によると
日本のAI使用率は9.1%で、中国(56.3%)、米国(46.3%)、英国(39.8%)、ドイツ(34.6%)
等と比較すると非常に少ない値となっています。
AIの影響
業務の効率化・高度化は喜ぶべきことですが、その一方でAIは兼ねてより
「人の仕事を奪う」という懸念が挙げられておりました。
実際にIMFの調査では先進国で約60%の被雇用者が影響を受け、
約25%は代替できる可能性が高いとのことです。
ただ、実際にはAIそのものに代替されるのではなく、AIを駆使できる人間に
業務が集中するといったほうが適切でしょう。
今やAIを使いこなせるか否かがそのまま優秀かどうかに直結しつつある業界も
存在している状況です。既に殆どの企業で優秀な人材の採用が困難になっていますが、
今後はさらにAIを使いこなせる人材の確保も求められるようになるでしょう。
その観点から申し上げますと、日本のAI使用率の低さは国際競争を行う上で
充分な懸念材料となっており、経済産業省では2023年12月から
グローバル競争力強化に向けたCX研究会を設立して対処法を模索しています。
広がる格差
前述の通り、AIを使いこなせる人材に業務が集中するようになれば
AIを使いこなせない人材との待遇の差が広がっていきます。
現時点では主に下記3要素で格差が広がっていくことが予見されます。
1. 所得
2. 教育
3. 雇用機会
- 所得
真っ先に挙げられるのは所得格差です。現状でも各国で格差が叫ばれておりますが、
AIが補助するのは一般的に頭脳労働に対してであり、比較的所得が高い業務から
代替されていくことが考えられます。当然ながら肉体労働にもAIは活用はできますが
ChatGPT等のクラウド上の展開だけではなく、実機も必要になってくる場合が多く
いずれは追いつくにしても、一時的な格差の拡大は免れないでしょう。
また、職業そのものではなく、国家の差による所得格差も対象となります。
上述したIMFの調査には、先進国であるほどAI採用の準備が整っているとの報告があります。
日本はGDPこそ世界4位であるものの、国際競争力では35位、平均給与では29位となっており
上述したAI普及率から鑑みて、今後も国際競争力の低下は免れないように思えます。 - 教育
親が頭脳労働に従事している家庭ではAIリテラシーが高くなりやすく、
同様に世情を迅速に教育カリキュラムへ反映できる私立の学校に通う子供は、
AIについて比較的早くから実物に触れて活用できる機会に恵まれやすいと言えます。
上記の二つの要素は共に親の所得が高い傾向にあることが挙げられます。
その一方で、そうでない子供たちは将来的な競争力において不利な立場に置かれる可能性が高いでしょう。
教育による格差是正は、当然ながらある程度の格差が生じていると認められた時点で検討が開始されるため
今後数年間の教育のうちに格差が生じてしまう可能性は充分にあります。 - 雇用機会
AIに関するスキルを持つ人材の需要が高まる反面、従来型の業務に従事してきた労働者の
再就職が困難になる可能性があります。特に、AIの代替の対象となりやすい頭脳労働者かつ
新規のスキル習得への心理的ハードルが高くなりやすい中高年層は、今後の雇用市場で
競争が激化する可能性があります。その反面、教育効果が大きいとされる新卒・第二新卒の
需要は高まっていくでしょう。今後はAIスキルの有無事態を問われるだけではなく
年齢など特定の属性によるゾーニングが激化し、雇用機会が偏在化する恐れもあります。
まずは現在の労働者の間で格差が拡大し、更に次世代が社会に出始めるタイミングで
AI教育を受けた若い世代を求める声が強くなることが予見されます。
よって、裕福な国の裕福な家庭はさらに裕福に、そうでない家庭はAI人材に業務が集中することで
雇用が減少し、貧困に陥る可能性が高くなるでしょう。
結論
世界は既にグローバル化しており、企業の競争の対象は国内だけに留まりません。
そうした中での雇用は、日本人以外が増えていくことは必須でしょう。
経営者は常に様々なスキルを求められますが、今後は様々な国籍の人員と調和をもって
事業に取り組めるリーダーとしての素質も必要となってきます。
また、格差の拡大=富の集中も過激になっていきます。
実際、25年以内にtrionaireが誕生するといわれていますが、その候補とされる8名の中には日本人がいません。
売上を拡大していくならば、日本市場を対象にするよりも、より富が集中している国や地域での経営手腕が求められます。
追伸
前回の弊社のコラムはAIによって作られています。
弊社コンサルタントが監修をしていますが、情報参照元の記載以外は殆ど手を加えておりません。
その結果、既存よりも約16倍速くコラムが完成いたしました。
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弊社は海外での経営をサポートした経験もあり、将来的な会社経営のお悩みについても、国内外に関わらず広い知見を有しています。
ご不安やお悩みがございましたら、是非とも一度お声がけいただけますと幸甚でございます。